本当に伝わりやすいルールを作りたいのであれば、お題目づくりに励むより江戸しぐさから学んだほうがいい

Edotuta
Q:チーム内のルールが守られない。もっと厳しいルールにしないといけないのか…

A:まず「ルールを守ると認められる文化」づくりが大前提。
さらに、ルールは具体的で行動的なものにする。

チーム内のルールが守られないのは、守らない人が悪いのでしょうか。それとも、ルールを守らせないのが悪い?
もしかすると、ルール自体とその運用ルールが整っていないからかもしれません。
人は、なぜ約束の時間に遅れるのか』という本にヒントになりそうな部分がありました。
昔の人は「江戸しぐさ」という共通の道徳観を共有していた、という話。
非常に興味深いお話でしたのでご紹介。

その昔、日本人には、礼を重んじ、お互いが気持ちよく暮らすためのマナーが身についていたという。
これらは「江戸しぐさ」と呼ばれ、社会人として習得すべき心得として重視されていたらしい。

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江戸しぐさは、ぎすぎすしがちな都市生活を気持ち良く過ごすためのマナーだった。江戸しぐさを身につけた大人は尊敬され、子供たちもそんな大人を見習って育った。

テレビや雑誌などない時代である。理想の父親を有名人にたとえることもない。「おとなになったら、こういう人になりたい」という目標としての人物像は、家族や近所の人たちだったに違いない。
(『人は、なぜ約束の時間に遅れるのか』より引用)

江戸しぐさとは?江戸しぐさは、都会を気持ち良く過ごすためのマナーだった

さて、実際の江戸しぐさとはどういうものがあったのでしょうか。ここでは3つ紹介されています。

「傘かしげ」:雨の日に狭い通路ですれ違うときには、お互いに自分の傘を傾けて、相手が通りやすいようにする
「こぶし浮かせ」:長椅子などに座っているときに、あとから人がやってきたらこぶしひとつ分だけ腰を浮かせて席を譲る意志を見せる
「うかつあやまり」:足を踏まれたら、踏んだ方はもちろんのこと、踏まれた方も自分のうかつさを謝る

どれも、元々は商売繁盛のため、顧客サービスの向上を考えて作られた「商人道」だったそうですが、それを跡継ぎたちに伝承していきひとつの文化となったそうです。

江戸しぐさはどうして成功したのか?江戸しぐさの2つの特徴

この江戸しぐさ、どのような特徴を持って広まっていったのでしょうか。
この本を読んでいくと、二つの特徴を見出すことができます。

  • 具体的で行動的な約束事
  • 修得することで、周りから認められる

それぞれ具体的に見ていきましょう。

具体的で行動的な約束事

まず一つ目の特徴。江戸しぐさは、「具体的」で「行動的」な約束事だということです。

江戸しぐさは数千種類もあったようだが、主なものには名前がつけられ、系統立てられていたという。
社会的な約束事は、具体的な行動基準として文章化され、名前がつけられていると、教えやすく、約束を逸脱したときにも矯正しやすい。

具体的で、行動に移しやすいルールを設けておけば、あとは皆がそれに従うだけで皆が同じことをできるわけです。

修得することで、周りから認められる

もう一つの特徴。江戸しぐさを修得し、活かすことができたら「周りから認められる」文化があるということです。

子供に説明し、見本をやってみせ、子どもができたら「イキだねえ。こぶし浮かせ、できてるねぇ」と褒めてみる。
できていなければ、「あれ、イキじゃないぞ。どうした、こぶし浮かせは?」と望ましい行動を促してみる。

ルールを設けたあとは、それを実際に従うようにする必要があるわけですが、それも、「できた相手を認める」ことで行動強化につなげているわけですね。

チーム内でルールを作るなら、江戸しぐさを見習ってみよう「具体的で行動的なルール」と「実践したいと思える環境」

江戸しぐさの特徴から、ルールづくりの基本が見えてきました。

  • ルールは具体的で行動的にする
  • 実践したいと思える環境・文化の育成に力を入れる

この二点を守り、ルールを運用していけばチームワークも自然と育まれていきそうですね。

人間の行動の何故を、面白い切り口で書いているこの一冊。
今回は「江戸しぐさ」をキーにご紹介いたしましたが、この他にも「県民性」「血液型性格判断」「傘の置き忘れ」「天災からの逃げ遅れ」「詐欺被害者」など、一風変わった事象を取り上げて考察しています。

人間の不思議な行動や判断を見つめ直す手伝いをしてくれそうなこの一冊。
いろんな人が集まる「チーム仕事」をする人には、非常に参考になるのではないでしょうか。

ちょっと書評とは違うかもしれませんが…今エントリ、R-Style 書評ブログに応募してみました。

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本についてはきっかけがないとなかなか書かないので、こういう「きっかけになるイベント」はありがたいですね。
もう一冊ぐらい書けたらいいな。 

追伸:
最後までお読みいただきありがとうございます!
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