
「モヤモヤさまぁ〜ず2」や「アド街ック天国」など、数々のバラエティ番組にも出演し、中高年男性の心を鷲掴みにしているらしい大江麻理子アナウンサー。
大江アナは、とにかくよく「繰り返す」のです。もちろんアシスタント的な立ち位置も関係しているのでしょうが、彼女の発言のほとんど(といってもいいほど)が、さまぁ~ずから発せられたコメントの繰り返しで成り立っています。
さまぁ~ずが「ここらへんでコーヒーでも飲みたいな」と言えば、「コーヒー、飲みますか」
さまぁ~ずが「まったく天気がいいなぁ、今日は」と言えば、「天気、いいですね~」
さまぁ~ずが「なんでこの看板、傾いてるんだよ!」と言えば、「なんで傾いてるんでしょうね」
via: 人気女子アナに学ぶモテトーク術:日経ウーマンオンライン【時事恋愛――社会派目線で斬る女子の恋模様】
なるほど。
思い出してみると、たしかに大江アナはさまぁ〜ずからのコメントを徹底して繰り返しています。
それはもう見事な徹底ぶりで、そののんびりとした受け答えが、もともと脱力系の演出が特徴のこの番組を下支えしている印象です。ごく自然に行われるので、見ている方がイライラすることはなく、さまぁ~ずのふたりも楽しそうにロケを進めていきます。コミュニケーションにおける傾聴テクニックの一つに「相手の言うことをそのまま返す」というものがありますが、さすが人気女子アナ、それをとても高いレベルで遂行できている!と感心したのです。と同時に、この技術はふだんの生活で十分応用が利く、と感じました。
さまぁ〜ずも認めていましたが、この番組は大江アナのゆるい受け答えなしにはあの雰囲気は生まれないでしょう。
さまぁ〜ずの二人はどちらも個性的でクセの強い雰囲気。
ですが、大江アナが入ってくることで、その雰囲気が一変します。
あの大江アナの雰囲気がクッション材がわりになり、モヤモヤさまぁ〜ず2の独特の雰囲気を醸し出していると言えるかもしれません。
ときには「どこ行きましょうかね」とそのままゆっくり繰り返すのも有効な手段です。こうすると、会話のテンポがペースダウンし、仮に相手が緊張したり焦ったりしている場合、一拍間がおかれるので、その場の雰囲気がふんわりと落ち着きます。
via: 人気女子アナに学ぶモテトーク術:日経ウーマンオンライン【時事恋愛――社会派目線で斬る女子の恋模様】
この話を読んで、司会進行も同じ事が言えるなと感じました。
スピーカーが前で立っていて、いろんな受け答えがあり、議論が白熱したり、議論がとまったりとスピードはその時々で変わってしまいます。
もちろん、議論が白熱したときに司会が口をだすのは、議論を遮ることになるのでよくないでしょう。
ですが、議論が止まってしまったとき、スピーカーが焦ってしまったとき、同じ事をゆっくり返してみる。
一呼吸置かれてその場の雰囲気も落ち着き、また、議論が熱くなってきたら口を出さない。
良い司会者は、そういう工夫の上に成り立つのかもしれません。
一見ただの天然アナウンサーにも思える大江アナですが、実はその裏にはこんな秘密が隠されていた、という話でした。
あとがき

普段、TVを見るときは何も考えずに見てしまいがちなのですが、よくよく観てみるといろんな工夫が凝らされているんですよね。
いろんなスタッフの努力の上に成り立ち、人々の心に残そうとする番組。
その工夫はどんなところにあるのか、探しながらテレビを観るのも面白いですね。
ワークアウト記録
昨日はおやすみ!